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高知工科大学 総合研究所 地域ITS 社会研究センター 教授 熊谷 靖彦 氏(くまがい やすひこ) |
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【研究室概要】 住所/香美郡土佐山田町宮ノ口185 電話/0887-57-2078 FAX/0887-57-2778 |
高知工科大学に来るまでは、主に東京やワシントンの日米首都圏を中心に活動してまいりましたが、高知県に活動の場を移してからは、その環境の違いから 私の専門であるITSの在り方もずいぶん違ってくるという事を実感しています。社会システムであるITSは、(ITSとはIntelligent Transport Systemsの略で、 ITを駆使して道路交通問題の改善を目指すものです。)まずニーズありきと考えていますが、ニーズも東京と高知では大きく異なります。首都圏では渋滞が事 故と並んでITSの二大課題と言えますが、高知県での渋滞はその規模と時間帯が限られ、仮に情報提供をしても代替道路も無くその価値は低いといえます。そ の一方で、高知県では台風や地震による自然災害に伴う緊急情報を如何に正確に早く提供するかが重要となります。高知市内等では、現在も路面電車が市民の 足として使われていますが、道路と共生して運用されているため、一般車との交錯や乗降の際に非常に危険な状況が発生しています。交通事故死は、全国的に は減少傾向にあるなか、2004年度の高知県については、高齢者による死亡事故が増加したことで、交通事故死は前年より大幅に増加しております。道路建設も、 1.5車線的道路整備が提案され徐々に改良工事が実施されていますが、予算の制約から中山間地域では、未だに行き違いが困難な狭隘道路が多数存在していま す。また四国八十八カ所参りでは、多くのお遍路さんが一般道路を利用されていますが、特にトンネルでは非常に危険な状況に曝される事があります。このよ うに、東京や大阪では予想も出来ない状況が発生し、将来的には道路の拡幅や安全地帯の設置で改善されるとしても、今を如何に改善するかが喫緊の課題であ り、ITSが次善の策として必要となります。草の根ITSの実現に向けて
このような状況を少しでも改善すべく、二年前に我々は新たに産声を上げました。我々は公約(Manifest)とも言うべき基本的な考えに基づき活動をして おります。即ち、「高知工科大学の地域ITS社会研究センターを"地域ITSのメッカ"とすべく、各地で得られた地域ITSの成果などの共有化を図り、産学官協働 の基に、地域社会に適応したITS施策を企画・立案し推進する事により、地域社会の活性化に寄与します。尚、"地域ITS"とは地域のもつ固有の道路交通問題 に対し、最新の電子通信技術を駆使したシステム導入により向上改善を図り、地域住民の要望に答え、もって地域の活性化に寄与するものです。」 そこで、 昨年度は、高知県のご指導の下、地場企業の協力を得て、ノーガード電停の安全対策、簡易規制表示板(KL1)、および中山間走行支援システムの開発を終 える事が出来ました。これらは、路面電車、中山間の安全対策、1.5車線的道路等、何れもが高知県の事情を反映したシステムと言えます。高知県は今年 度からこれらのシステムの導入を鋭意進める予定と聞いており、我々は更なる改良と他地域への紹介を進めたいと考えています。更に、他のニーズを明確に し、必要な技術開発に努力したいと考えています。
簡易規制表示板(KL1)
我々の夢はITSを通じた道路交通の改善と、「Made-in Kochi」の全国発信です。そのため、高知に埋もれること無く、世界視野を持って、 Think Globally and Act Regionallyをモットーに更なる努力を進めたいと考えています。