〜平成15・16年度 地域新生コンソーシアム研究開発事業報告〜

テーマ 「海洋深層水濃縮廃水からの高効率製塩法の開発」
●管理法人財団法人高知県産業振興センター
●共同研究者高知工科大学・室戸海洋深層水株式会社・株式会社泉井鐵工所


 海洋深層水は、全国各地で取水が始まっており、富栄養性、清浄性、低温安定性を有することから、有効利用するための研究開発が活発に行なわれてきました。 近年、産業界ではこの海洋深層水に関連する商品も数多く出されており、海洋深層水を利用した産業は著しい発展を続けています。
 室戸海洋深層水株式会社では、海洋深層水を用いた天日塩とにがりを生産販売しており、美味で品質の良さから家庭用食卓塩の需要は多く、また食品関連企業 から食品加工塩としての大量供給が要望されています。しかし、天日塩(製造)法では日数がかかり、天候にも左右されるため、食品加工用として定量的に大量 の食塩、しかも食品加工に最適な微小粒径の食塩を製造するのが困難な状況にあります。一方、室戸市の海洋深層水を利用した企業の多くは、逆浸透膜装置を用 い脱塩したミネラル水を生産販売していますが、脱塩の際に副産物として得られる濃縮海水は、海に廃水されているのが現状です。
真空式攪拌蒸発装置の外観写真
真空式攪拌蒸発装置の外観写真
 本研究は、現在廃棄されている濃縮海水を有効利用するとともに、室戸海洋深層水株式会社で生産している天日塩と同品質の食卓塩、及び食品加工塩の大量生 産を工業的な装置を用いて高効率かつ安価に製造するための技術を開発することを目的としました。
 研究にあたっては、まず実験プラントを高知工科大学連携研究センターに設置して各種製塩実験を行いました。この実験研究によって所期どおりの食塩の製造 が可能なことが明らかになり、また、ランニングコストの目安を得ることができました。今後はさらに研究を進捗させて、早期の実用化を図りたいと考えていま す。