8月号では(独)工業所有権情報・研修館が2005年6月27日に発表した「特許流通促進事業の成果について」のご紹介と 「特許流通成功事例」(アントシアニンを含有する発酵酒の製造方法)をご紹介します。
1.特許流通促進事業成約件数の推移
特許流通促進事業の成果の一つとして、特許流通アドバイザーの支援による特許ライセンス契約等の成立(成約)があります。成約件数は、事業開 始当初の平成9年度にはわずか6件であったものが、平成16年度には累計5,461件と、急激な伸びを見せています。
2.特許流通促進事業の経済的インパクトと事業経費特許流通促進事業の経済的インパクトは近年急増しており、平成16年12月末までに、この事業による経済的インパクトも1,578億円に達しました。 これは、前年の調査結果の1.3倍、これまでに投入した事業費の総額の7.4倍であり、特許流通促進事業の成果が着実にのびていることがわかります。
経済的インパクトは、特許流通アドバイザーの活動により発生した金銭移動の総額(事業経費は含みません。)を示します。具体的には、導入した 特許技術に基づき製造した製品の売上高、製造のための設備投資額、ライセンス収入額、新規雇用者人件費の合計です。
3.特許流通アドバイザーの支援によるライセンス等の契約件数推移
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アントシアニンを含有する発酵酒の製造方法
【成約日】平成16年3月30日
【経緯】崇城大学教授から開示のあった本発明を熊本TLOにて出願。発明者と交流がある同県の千代の園酒造(株)が興味を持ち、オプション契約を締結 した。商品や大学の成果のPRによる協力を受け、オプション契約から1年後に実施許諾契約を締結すると共に、「ぱ−ぷる」の商品名で販売が開始 された。
開示発明をTLOが出願 →
発明者関連企業とオプション契約 →
商品開発に向けた課題解決 →
成 約
【利用概要】
利用技術 : 特開2003−304858「アントシアニンを含有する発酵酒の製造方法」 概 要 : 蒸煮しないサツマイモを原料とし、糖化酵素を加えて糖化し、次いで酒母を加えて発酵させることにより、ポリフェノールの1種である アントシアニンを大量に含有するワイン風味の発酵酒の製造方法。
【企業】
導入企業 : 千代の園酒造株式会社(熊本県山鹿市) 提供企業 : くまもとテクノ産業財団「熊本TLO」(熊本県上益城郡益城町) 【販売状況】
平成16年4月 販売開始【成約に関するコメント】
本案件は熊本TLOが崇城大学のシーズとして出願した初めての案件であり、企業、財団(TLO)、大学の産学官がそれぞれの役割を果たし、 短時間で大学のシーズを地域(熊本)の企業で商品化にこぎつけることができた事例である。「ぱーぷる」はワイン風味で健康に良いことから 販売も順調のようで、熊本TLOが誇れる典型的な成功例の一つである。
柴イモなどの有色サツマイモをすりつぶしてペースト状にする ↓
糖化酵素を配合して40〜70℃で反応させ糖化液Aを得る ↓
糖化酵素と酵母とを混合、熟成して酒母を得る ↓
酒母と糖化液Aとを混合し、熟成発酵させる ↓
活性酸素ラジカルを除去するなどの様々な生理効果を有するアントシアニンを含むワイン風味の発酵酒が出来上がる
このコーナーへのお問い合わせ・ご連絡先 (財)高知県産業振興センター 特許流通アドバイザー 吉本 忠男
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