自己紹介
高知高専を卒業して大学に編入学し、大学院の修士課程を修了後、企業を経て高知高専の教員に採用され24年目になります。その間、気液二相流や固液二相流といった気体と液体および固体と液体が混ざりあった流れについて、流れの状態や熱の伝わり方などを調べ、省エネルギーや環境面への有効性についての研究を行っています。
現在は、泥水(固液ニ相流)から泥(固体)のみを分離し、比較的きれいな水(液体)にする装置の液体サイクロンに関する実験を行っています。古くからある装置ですが、装置の小型化や耐久性の面ではまだ問題点もあり、耐久性の向上と分離できる泥の大きさの制御が研究対象です。また、スラリーや固形物の流体輸送等に用いられるスクリュー式遠心ポンプの羽根車に働くスラストの特性を明らかにし、ポンプの設計指針を得る実験的研究も行っています。以下に主な研究について紹介いたします。
液体サイクロン
液体サイクロンとは、流体を旋回させて生じる遠心力を利用して、スラリーから固体粒子を分離、捕集あるいは濃縮、選別などを行う装置です。構造が単純で駆動部を持たず、また小型で処理能力が大きいなどの特徴をもっています。近年、環境問題に関連した利用において重要な役割を果たしています。研究では小型化及び耐久性の向上を目的に、円錐部を取り除いた円筒型液体サイクロンについて実験的に検討しています。実験に用いている液体サイクロン本体の概略を図1に示します。(a)が標準型、(b)が現在研究中の捕集効率向上を目的として集塵部入口に分離板を取付けた円筒型液体サイクロンです。
スクリュー式遠心ポンプ
固液二相流の輸送に用いられるスクリュー式遠心ポンプ羽根車は、非対称な一枚羽根で構成されているため、比較的大きな半径方向および軸方向スラストを生じ、軸受寿命の低下につながっています。研究ではこれらのスラストを定量的に把握するため、実験的検討を行っています。供試ポンプ形状の概略を図2に、羽根車形状を図3に示します。現在、羽根車に働くスラスト力を推定するための予測式を導くことを目的に実験を行っています。
これからも、水と気体または固体の流れを伴った環境・エネルギー問題を対象とした基礎研究を続けていきたいと考えています。
