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プラットフォーム 2009年3月号 No.258

地場産業大賞

商品名:
木造住宅キット「れいほくスケルトン」
企業名:
嶺北材ブランド化協議会 / 代表 田岡秀昭
所在地:
長岡郡本山町寺家80−1

受賞理由 同商品は嶺北地域の木材業者らでつくる嶺北材ブランド化協議会が商品化した、嶺北産材を使用した木造住宅の基本構造体をキット化したもの。これまで都市部では木造建築の技術を持った大工の減少や木材加工場の減少等による材木の販売の伸び悩みに対応するため、産地側で複数の住宅構造プランを提案し、そのプランに合わせプレカットした規格材1棟分を産地からの直送方式で提供する仕組みで、現場で組み上げるだけで本格的な木造住宅の建築ができる製品となっている。
 構造材は、強度試験を行った嶺北産材で、柱や梁桁の構造が見え間取りや内外装は自由にできるといった特徴がある。また、価格を明瞭かつ安価な設定とすることで木造住宅に対する「価格が高い」といった消費者のイメージを払拭するものである。
 販売面でも関西圏や香川県などを中心に好調で、今後はコープ自然派などを通じ全国展開が予定されており、今後のさらなる発展が期待される。
 これまでの発想を転換し、産地から素材のまま出していくのではなく、消費地の現状や動向を踏まえ、踏み込んだ提案をしていくことで新たな需要を喚起しているこの取り組みは、山村の活性化や県産木材振興だけにとどまらず、他の産業のモデルケースとなる点を高く評価した。

 

地場産業賞

商品名:
高知県地域資源活用「ペットフード」
企業名:
株式会社 アミノエース / 代表取締役 吉野和守
所在地:
高知市大津乙1738−3

受賞理由 同社は、高知県食品工業団地の事業者らが設立した企業で、国産の新しいペットフードを求める業界の要望に応えるために、県内食品メーカーと共同で10品目のペットフードを開発・販売している。
 製品は、(株)けんかまのちくわや蒲鉾、渋谷食品(株)のさつまいもの加工品、高知食鶏加工(株)の四万十鶏ササミ、(有)吉永鰹節店のソウダカツオ、(有)野村煎豆加工店のミレービスケットなど地場の企業の製品・技術をベースに使い、食物繊維が豊富なおからや焼いた鶏ガラからとったスープをブレンドする等の工夫を加えている。これにより高タンパク質・低カロリーでペットの健康に配慮した、高知県ならではの地域資源を活用した安心・安全なペットフードに仕上がっている。
 販売開始後、四国内外に展開し、初年度は3ヵ月間で約8万6千個、1,300万円ほどの売上で、今期は、約6,000万円の売上を計上するほか、海外へ販路が拡大しつつある。
 地場の企業の共同作業による食品加工の際にでるおからやさつま芋の皮など、これまであまり活用されなかったものを利用しての商品化は時代にマッチしており、また、アイデア溢れる商品開発で新たなビジネスチャンスを創設した、その将来性を高く評価した。


活動名:
日本で唯一「本場の本物」大豊の碁石茶による地域の産業再生
企業名:
大豊町碁石茶生産組合 / 組合長 小笠原章富
所在地:
長岡郡大豊町黒石343−1

受賞理由 平成17年9月に生産農家等で生産組合を設立し、碁石茶の製造技術の伝承と品質の高位平準化に取り組み、地場産業の再生に向けて活動を続けている。
 産学官の連携によって碁石茶の機能性や薬理効果について科学的な分析を進めるとともに、製造に関するノウハウの共有により一度は消えかけた地域の宝物である碁石茶の製造に関する伝統が守られるとともに、品質向上につながった。
 また、高位平準化した商品は、地域ブランド表示基準制度の「本場の本物」に認定され、併せて大手健康食品会社と提携することによって全国で販売されることになり、販売額が大幅に伸びている。
 この活動によって地域の宝である生産技術が伝承されるとともに、高付加価値化された商品の販売による外貨獲得のほか、地域に新たな雇用も生み出すなど、地域活性化につながっている点などを評価した。


商品名:
OSNETパケット通信機 NetMAIL-1
企業名:
株式会社 オサシ・テクノス / 代表取締役社長 野ア敏孝
所在地:
高知市本宮町65−3

受賞理由 同社は災害現場等で雨量、水位、地面の動きを観測する機器を活用し遠隔観測・監視するシステムを提供している。これまで水位計、伸縮計等の現場機器から、事務所にある監視機器にデータを集約するシステムは、自社で開発していたが、通信機器は、他社の製品を活用していた。今回、自社製品を開発したことにより、リチュウムイオン電池で動く災害現場等の遠隔観測・監視システムを自社製品で構成することが可能となり、緊急災害時の場合など電話回線等が利用できない場所においても、公衆無線網を活用して事務所にいながら現地の計測器のデータを収集できるようになった。
 電源のない場所でも安価にシステム構築が可能であり、これまで設置できなかった場所への設置が期待されている。
 観測・監視システムは高価であり、必要があっても設置できない場合が多い。これに対し安価で機能性の高いシステム全体を自社で構築した技術力は素晴らしいものである。このシステムの防災への普及に期待するとともに、その技術力を評価した。


商品名:
木質ペレット焚ヒーティングバーナー 木燃 MN-12F
企業名:
株式会社 相愛 / 代表取締役 永野敬典
所在地:
高知市重倉266−2

受賞理由 本機は、重油代替燃料として注目される木質ペレットを使った園芸ハウス加温装置で、バーナーとペレット貯蔵用タンクなどで構成されている。既存の重油ボイラーのバーナー部分と燃料供給系統のみを取り替えることによって、現在使っている温風暖房機を交換することなく使用可能であり、施設園芸農家にとっては少ない初期投資で導入できる製品となっている。
 本機を導入することで、相場が大きく変動する重油価格に経営を圧迫されている施設園芸農家の負担が抑制されるとともに、二酸化炭素排出量の削減につながる。
 循環型社会における園芸農業にマッチした製品であり、バーナーの普及により木質ペレット拡大の可能性も大きく、社会的に大きな意義がある点を高く評価した。


商品名:
塩けんぴ(室戸海洋深層水入り細切り塩けんぴ)
企業名:
株式会社 南国製菓 / 代表取締役社長 中城 洋
所在地:
高岡郡四万十町見付1132−1

受賞理由 本商品は、同社の主力商品である「芋けんぴ」の伝統製法を活かしつつ、室戸海洋深層水を使用して製品化したもので、その特徴は、砂糖と塩の対比効果を利用した甘から味で、外はパリッと中は柔らか風味の新たな食感を兼ね備えたものになっている。
 塩けんぴは高知県伝統のお菓子づくりの育成継承に貢献すると共に全国の雑誌等にも取り上げられ売上は順調に推移している。
 PR展開や販売戦略に優れ、販路拡大がより一層期待できるとともに、雇用拡大につながっており、地域に大きな経済効果をもたらしている点を高く評価した。

奨励賞

商品名:
生搾りどくだみ青汁酒「十黒梅」
企業名:
株式会社 食援隊 / 代表取締役 細川泰伸
所在地:
高知市瀬戸南町2−9−28

受賞理由 同社は、ドクダミの生葉を搾った青汁に、黒糖・梅肉エキスのみを加え、水を加えず醗酵させて醸造した、毎日少量ずつ継続して飲用するドクダミ健康酒「十黒梅」を開発した。既存のどくだみ酒は、発酵と味付けのため蜂蜜を入れるが、十黒梅はミネラルの多い黒糖を使用し、また梅肉エキスを加えることで、より飲みやすい味に仕上げている。
 インターネット通販による販売が好調。更にどくだみ草の全国No.1の生産地を目指すため、黒潮町の耕作放棄地において1.3ヘクタールをドクダミ栽培地として確保し、農家16戸でどくだみ生産組合も設立した。
 どくだみ草への着眼点や地域への貢献度に加え、これまでの販売実績から今後も大きく伸びる可能性も含めて評価した。


商品名:
魚肉練り製品(土佐湾シリーズ)
企業名:
株式会社 土佐蒲鉾 / 代表取締役 來國榮二郎
所在地:
高知市長浜5397

受賞理由 同社は、昨今の練り製品の主原料となるスケトウダラの漁価の高騰から、これまでの研究結果を活かして原料価格の安価な県内産シイラの練り製品の開発に取り組み、鮮度保持や熱の加え方などの技術開発により100%シイラのみを使用した練り製品の商品化を行った。
 味はスケトウダラ製品と比べても遜色はなく、また、原料価格もスケトウダラ500円/kgより低い350円/kgと価格競争面で優位に立ち、スケトウダラの代替原料として成長が見込まれる。
 スケトウダラの冷凍すり身の確保は、練り製品業界の課題となっており、その代替として本県で水揚げが大きいシイラを活用した製品である。原料のシイラについては、シイラの中でも利用価値の低い小型のシイラ活用することで漁価の安定、ひいては漁業振興に貢献した点等を評価した。


商品名:
エネトレ(自転車用人力発電機)
企業名:
株式会社 スカイ電子 / 代表取締役 廣林孝一
所在地:
高岡郡四万十町香月が丘4−7

受賞理由 同社は、自転車を発電機に固定させ、人力で自転車をこぐことで電力を発電する、自転車用人力発電機を開発した。従来の人力発電では電圧や周波数がこぎ方によって変動するため、家庭用電化製品に直接使用できなかったが、本商品は風力発電機の研究開発で培った技術を駆使しているためエネルギー変換効率が高く、これにオプションとして新開発した定電圧インバーター回路を用いることにより、安定した電圧を供給することができ、電化製品を動かすことが可能になった。現在、発電した電力を蓄えて必要に応じて使用することができる専用の蓄電システムを開発中である。
 用途はエネルギー環境教育教材や災害時など非常用の独立電源等で、特に学校関係者から高い評価を得ている。
 蓄電システムの開発が実現すれば、一般活用として防災・教育・健康といろんな活用が考えられ、今後に期待できる点を評価した。


商品名:
はちきんみそ(鰹みそ・柚みそ・鶏みそ)
企業名:
だるま味噌 株式会社 / 代表取締役 白石伸夫
所在地:
高知市大津乙1910−11

受賞理由 同社は、これまで味噌の中に野菜が入ったおかず味噌を製造販売していたが、他の中堅メーカーもおかず味噌に参入し競合が厳しくなってきたことから、様々な料理に合う高知県ならではの素材を活かした新しいおかず味噌を開発した。
 新商品は「地場産品の活用」をコンセプトした“はちきんみそ”で「鰹みそ」、「鶏みそ」、「柚みそ」の3種類となっている。化学調味料は一切使用せず、同社の昔からの製法の味噌に、高知食鶏加工株式会社が開発した「土佐はちきん地鶏」の焼鶏ガラスープをだしとして加えることで、より味わい深いものに仕上がっている。「鰹みそ」は、宇佐の鰹節製造企業から仕入れる「東沖のトロ鰹」の生節を使用し、「鶏みそ」は、高知県銘柄鶏の「四万十鶏」のミンチを使用し、「柚みそ」は、馬路村農協から仕入れる柚子を皮ごと煮詰めたものを使用している。
 販売開始から大手スーパーマーケットでの試験販売や県内ではホテルや飲食店が業務用として取り扱ってくれるなど、販路は拡大している。
 高知県の食材にこだわった商品であり、味噌の中で優位性を発揮し、順調に消費者の信頼を得ている点を評価した。


商品名:
リキュール 美丈夫ゆず・ぽんかん
企業名:
有限会社 濱川商店 / 代表取締役 濱川尚明
所在地:
安芸郡田野町2150

受賞理由 同社は、消費者の日本酒離れになかなか歯止めがかからない現状の中、酒造メーカーとして日本酒を苦手としている方に向けた商品として、柚子やぽんかんをベースにしたリキュールを開発した。原材料には、リキュールに必要な甘みとして蜂蜜だけを使用し、果汁は、北川村産と土佐山産の柚子と室戸市吉良川産のぽんかんを使用している。酸味が強い柚子には日本酒と合わせ、甘みが強いぽんかんは焼酎と合わせている。いずれも蜂蜜の自然な甘さとふんだんに使った果汁と酒がうまく調和した低アルコールで非常に飲みやすい味に仕上がっている。
 平成19年に販売開始したところ、両商品とも予想以上の高評価を得て、在庫の問い合わせや増産の要望が相次ぎ、平成20年4月から今日までに約17,000本を販売し、2,500万円を超える売上を計上している。
 高知県産の地域資源を活用している点と今後、人気商品になる可能性も含めて、その将来性を評価した。