情報プラットフォーム 2009年4月号 No.259

第8回   高知エコ産業大賞について

高知エコデザイン協議会 会長 高村禎二

 高知エコ産業大賞は高知県内で製造あるいは実施されている環境負荷の低減に配慮した、すぐれた製品・サービス・活動を表彰することによって、その情報を需要者サイドに広く伝えると共に、それらの供給者である企業等の取組みを支援することで、高知県におけるエコ産業のさらなる発展・普及を図ることを目的としており、今回で8回目となります。
一昨年から製品だけでなく活動にも応募の範囲を広げましたが、今回は製品と活動が半々だったことが特徴として挙げられると思います。
今回受賞された方は以下の通りです。

 まず、大賞ですが、珍しいことですが、別々に応募された(株)相愛さんの「木質ペレット焚ヒーティングバーナー」と、NPO法人 土佐の森・救援隊さんの「小規模集材システム」の双方を合わせたシステムに与えることになりました。
 (株)相愛さんの「木質ペレット焚ヒーティングバーナー」は、既存の施設園芸用ボイラーを利用することで、環境負荷の低減を図るビジネスとしての可能性を多くの導入事例で実証しています。さらに、芸西村での事例は「ストップ温暖化一村一品大作戦全国大会2009」で銀賞を獲得しています。ただ、ペレットがホワイトペレットに限定されたもので、ホワイトペレットは県内では製造されてなかったので、県外からペレットを輸送してこなくてはいけませんでした。
 一方、NPO法人土佐の森・救援隊さんでは大手住宅会社でも集材がうまくいっていないペレット用の林地残材を自伐林家からうまく集める方法を考え出しました。これによりペレットの製造だけでなく、山の整備も進み山林が再生されつつあります。この試みで作られたペレットは町が保有するボイラーなどで使われていますが、より一般の人に用途が広がりペレット利用の裾野が広がることが期待されます。
 そこで、審査員で話し合い、相愛さんのバーナーを高知産のペレットでも利用できるように改良し、それに土佐の森・救援隊が作ったペレットを活用してもらうことで、県内だけで広くペレット利用の循環ができる、ということで、その願いを込めて共同受賞をお願いすることにしました。

 次に優秀賞ですが、(株)テレビ高知さんの番組、「がんばれ高知!!eco応援団」が受賞しました。この番組は、皆さんよくご存知だと思いますが、毎日曜日午前10:55から20分間の放送を平成14年から300回以上続けておられます。この番組によって、高知県民は地産地消、森林保全、食の安全性、資源ゴミ、省エネ、里山里海、地域資源など多岐に亘る身近なテーマを知ることができました。また、高知県内だけではなく、県外の放送局との連携も行っており、協賛企業も増やしています。さらに、ライブラリー化にも取り組んでいるそうです。このように、小中学校の生徒・児童、一般県民への環境意識の啓蒙に大きな役割を演じていることが高く評価されました。

 技術賞は、山伸工業株式会社さんの「土留部材引抜同時充填注入工法」に与えられました。従来、仮設工事で鋼矢板を打ち込んで、それをあとで回収できないことがありました。その矢板を抜くことで、出来る空洞が沈下やクラックを発生させるからだそうです。山伸工業さんが考えたこの新しい工法では、発生する空隙を引き抜くと同時に固化剤を注入充填する工法として工夫がなされていますので、鋼矢板の回収によるリサイクルなど環境に配慮した、経済性のある工法として評価されました。

 アイデア賞は高知酒造株式会社さんの「高知発 ハッピートマトのお酒」です。甘みと酸味のバランスが取れたハッピートマトの欠点は栽培時に割れやすいことで、商品として販売できないものが一定量でていました。その商品価値のなくなったトマトをジュースにし、お酒と組み合わせることで、新しい商品価値を作り出すことに成功した点が評価されました。
 また、この商品が異業種交流とも云うべき「高知らしい食品研究会」から生まれたことであり、今県を挙げて進めている一次産品の付加価値を高める運動を先取りしたとも云える成果を出した点も合わせて評価されました。

 最後になりましたが、特別賞は高知県立高知東工業高等学校自動車工作部の「低燃費・省電力カーの研究」に与えられました。
 高知東工業自動車工作部では、低燃費競技(エコラン)や省電力(エコデン)競技に向けて実践的もの作りに取組み、環境問題解決に向けた意識改革に成功しています。2001年の21回から2008年の28回大会まで、少しずつ成果が実っていると思われますが、競技成績もさることながら、限られた予算の中で困難に立ち向かう精神力・忍耐力を養い、協調性の涵養、そして好奇心・探求心といった武器を手にしたものと思われます。回りの人々に与える影響も大きく、これからの成長を楽しみに出来る人材が育っているようで、これからの高知の工業会にも楽しみな人材を生み出しているという点が評価されました。

 残念ながら選に漏れた応募もまだ十分に結果がでてないものの将来性は期待できるので、結果がでたときに是非応募して欲しい、ということでした。来年、是非結果を教えて欲しいと思います。
 このように、県内の企業や組織でも環境のことを考えた製品の開発や取組みが沢山行われています。このような活動を私達一般の利用者も知って、環境にいいことをしている企業や組織を応援していくことが大事ではないかと思います。
 そのためのお手伝いを高知エコデザイン協議会でも行っていますので、ご協力を宜しくお願い致します。

高知エコデザイン協議会
高知市布師田3992-2 5階
TEL/FAX 088-803-1073