情報プラットフォーム 2010年6月号 No.273

よくわかる税務Q&A

ゴルフ会員権の
譲渡について

Q

私は会社員です。長年保有していたゴルフ会員権を売りましたが、損失が出てしまいました。給与所得と損益通算できるのでしょうか。

A

 ゴルフ会員権を売ったときの損失は、他の給与所得などと合わせて所得税の確定申告をすれば、他の所得の所得金額から控除(「損益通算」といいます)ができます。

解説

ゴルフ会員権を売ったときの所得は、譲渡所得として事業所得や給与所得などの所得と合わせて総合課税の対象となります。

この場合の所得金額の計算は、次のとおりとなります。

譲渡収入金額-(取得費+譲渡費用)=A

譲渡収入金額:
ゴルフ会員権売却時の手数料を差し引く前の価額
取得費:
ゴルフ会員権購入価額と購入時に支払った手数料や名義書換料などの合計額
譲渡費用:
ゴルフ会員権売却時に支払った手数料等(年会費は含まない)
(1)A<0、つまり損失が出た場合
Aの損失額が、損益通算の対象額となります。
(2)A>0、つまり利益が出た場合
その会員権の所有期間に応じて次のとおりとなります。 次の所得金額は、所得税の確定申告をする必要が出てくる場合があります。
  1. 所有期間が5年以内のもの
    A-50万円(特別控除額)=短期譲渡所得金額
  2. 所有期間が5年を超えるのもの
    {A-50万円(特別控除額)}×1/2=長期譲渡所得金額 特別控除額:保有期間に関係なく売却益を限度として最高50万円(損失の場合は控除できません)が控除額。複数の譲渡があり、短期・長期譲渡所得の両方が該当する場合は、先に短期譲渡から控除します。

(1)のように、ゴルフ会員権の売却により生じた損失は、総合課税の対象である他の事業所得や給与所得などから損益通算できます。ただし、ゴルフ場経営法人が破産した場合など損益通算できない場合があります。

なお、「年会費」は会員権を保有することに伴う維持管理費用ですから、取得費及び譲渡費用のいずれにも該当しません。

また、ゴルフ会員権の譲渡が営利を目的として継続的に行われている場合には、その実態に応じて事業所得又は雑所得となります。

したがって、今回のご質問の場合、ゴルフ会員権をたまたま売却をされ損失が生じているものであれば、所得税の確定申告をすることにより、給与所得から損失額を損益通算することができます。その際、源泉徴収されている所得税額があれば、その税額を限度として損益通算後の所得税額との差額が還付されます。

国税に関する情報は、国税庁 ホームページ
http://www.nta.go.jp をご覧ください。