Ⅰ 今なぜ「事業戦略」が必要なのか?

皆さんの会社にビジョンとミッションはありますか?
「ビジョン」とは、会社として「どのような存在になりたいのか」、「どのようにして輝きたいのか」を従業員、お客様、社会全体にわかりやすく示したものです。
「ミッション」とは、ビジョンを実現するために、会社として「どのように社会に貢献するか(なにを行動するか)」、「なぜこの事業をやるのか」を示したものです。

「ビジョン」「ミッション」はよく山登りにたとえられます。数ある山からどの山にみんなで登りますか?山の高さは?ルートは?装備は?仲間は?登り切った先にはどんな会社の将来像が見えるのか、チームのみんなの頭の中に映像として浮かぶよう、全員で共有しておくことが重要です。 「山登り」も「新大陸への航海」も様々な困難、想定外のことにぶち当たることもあるでしょう。道に迷うかもしれません。そんなとき立ち戻るよりどころとなるのが「ビジョン」「ミッション」という、ぶれない「軸」です。 「ビジョン」=「なりたい姿」であり、なりたい姿は現在の会社の姿とのギャップがあるからこそ存在します。そして、その現在の姿となりたい姿のギャップを埋めるものが「事業戦略」になります。

II 「事業戦略」の全体像<事業戦略シート(総括表)>

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III 「事業戦略」を策定してみよう

先に示したビジョン・ミッションを決め、それらを実現するための戦略を策定します。
「事業戦略」と呼んでいますが、会社のなかに事業が1つしかなければ、経営戦略と「事業戦略」は同じです。難しく考えることはありません。まずはあなたの会社の現状をみんなで整理するところから始めましょう。

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IV 実行へ

サイクルを回すことが重要です。

ここまでで、初年度でまず取組まなければならない課題、さらには何から取り組んでいくのかが明確になりました。
もちろん、目標はこれだけで達成できる訳ではありません。戦略は実行されて初めて意味を持つものです。
実行しながら、もちろん上手くいかない点もあるでしょうから、その都度改善し、浸透・定着させていく。その作業の繰り返しが重要です。
つまり、「事業戦略」の実行にいたる計画から実施・検証のPDCA(Plan→Do→Check→Action)のサイクルを回すことが重要です。

V 全体のまとめ

最後にもう一度、全体像の確認です。

「事業戦略」の策定のため、社長だけでなく会社の皆で現状~ありたい姿を順番に整理し、課題を洗い出していきます。その課題を解決するよう、計画を実行に移していきます。

  • 「事業戦略」は、思考を深め、社内外へのコミュニケーション資料に使え、事業実現の地図にもなる。
  • 最初に、社長の思い(ビジョン・ミッション)を書き出す。
  • あなたの会社の現在の事業概況、外部環境(機会と脅威)、内部環境(強みと弱み)をまとめる。
  • 次に、“5年後”のありたい姿を描き、目標の数値に落としこむ。
  • 落とし込んだ数値に到達させるための必要な課題を洗い出し、1年目に取り組むべき課題を認識する。
  • これらの課題を解決するために行うべき業務を、順番に実行に移していく。

以上の通りです。慣れれば全然難しくないですし、会社としてやるべき当たり前のことばかりです。

まずはあなたの会社の「事業戦略」をみんなでじっくり作ってみましょう!

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企業の声

事業戦略を策定した企業に聞いてみました!

これまでに事業戦略を策定し、実行フェーズに移行している企業を対象にアンケート調査を実施しました。
(平成30年3月末時点、回答数74社) 主な回答結果は以下のとおりです。
※構成比は、小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない。

事業戦略に取り組んだきっかけは?

目指すべき会社のビジョンを明確にし、現在の取り組みの方向性を再確認したかったから43社58.1%
自社を取り巻く状況や環境変化に対応するための新たな事業計画が必要と感じていたから15社20.3%
将来への漠然とした不安や危機感を打破したかったから8社10.8%
社員や外部関係者(取引先等)に対して記者としての方向性を示すためのツールにしたかったから6社8.1%
その他2社2.7%

事業戦略を策定する過程で、自社を取り巻く環境分析を行います。それをふまえて目標や取り組みを設定するので、自信を持って取り組みを取り組みを進めていくことができます。

事業戦略の策定にあたって苦労したことは?

各種分析や目標・財務の数値化39社52.7%
思いや計画の文書化16社21.6%
社内での情報共有や調整9社12.2%
策定に取り組む時間の捻出7社9.5%
その他3社4.1%

感覚的に把握しているつもりでも、実際に計画を具体的に落とし込む際に苦労されている様子が窺えます。
当センターでは、専任担当者を置き、必要に応じて支援チームを編成し、サポートいたしますのでご安心ください。

事業戦略の策定に取り組んで良かったことは?

自社を取り巻く状況や課題が明確になり、目指すべき方向性が見えてきた40社54.1%
具体的な行動ややるべきことの優先順位が明確になった23社31.1%
様々な気づきが得られ、意識改革や社員の意欲向上につながった8社10.8%
社長や外部関係者(取引先等)との意思疎通が図られ、目標共有できた3社4.1%

事業戦略の策定に取り組むことで、課題が明確になり、有効な対策を講じることができます。

当センターが行なっている「事業戦略策定支援」に対する評価

満足60社81.1%
ふつう14社18.9%
今一つ0社0%

80%を超える企業の皆さまに「満足」とご回答いただきましたが、さらなる満足度向上を目指して、この取り組みを進めていきます!

事業戦略を策定した企業の
5年後の業績目標(平均)

売上高1.5倍以上
営業利益3倍以上

あなたもこの機会に「事業戦略」の策定にチャレンジしてみませんか?

事業戦略は実行されて初めて意味を持つものです。
当センターでは、策定後の実行段階においても3年間を目途に四半期ごとにPDCAをフォローし、貴社自身による取り組みの定着をサポートいたします。

代表取締役 飯田 祥司 常務取締役 飯田 隆雅
代表取締役 飯田 祥司
常務取締役 飯田 隆雅

株式会社飯田鉄工

働き手から選ばれる企業へ

(H29.9策定)

取り組むきっかけ

比較的堅調に推移している日本経済ですが、東京オリンピックや消費税増税など大きなインパクトを控えた山があります。企業は投資への遅れや経営トップの高齢化といったさまざまな課題を抱えています。そのような中で、労働力不足がいよいよ本格化し、働き方や人づくり改革に対する注目度も高まっています。今後、企業は持続的な成長、組織としての生産性の向上という2つのテーマと同時に向き合う戦略が必要となってきます。そういった中で、事業戦略のシートフォームをセミナーで拝見させて頂き、一度、作成してみようと思いました。

策定に取り組んでみて

策定に取組む中で、顧客だけでなく、社員からも選ばれる会社でなければ、生き残る事は難しい時代になると思いました。労働力不足が本格化する将来において、これまでの労働集約型だけのビジネスモデルでは、人材不足倒産などが発生する時代になります。

今後、向きあうべき生産性の向上とは、コストダウンや合理化といった現状の延長戦上にある戦略ではなく、将来やビジネスモデルを創造する戦略を実施していく事が重要であると思いました。

実行後の変化や効果、感想など

まだ大きく変化があった訳ではないですが、従業員へ会社の方向性を示す良い機会になったと同時に、従業員も会社の事を考える良い機会になりました。今まであった価値観の転換とこれから成長していく為の投資にも、今まで以上のスピード感をもって対応していきたいと考えております。



高知県高知市長浜3111-2
TEL.088-842-2496
FAX.088-842-2498
代表取締役 島田 誠
代表取締役 島田 誠

株式会社トミナガ

事業の見える化でベクトルを合わせ目標達成へ

(H29.3策定)

取り組むきっかけ

先代の頃は高度成長期を背景にがむしゃらに仕事をすることで大きく成長することが出来ておりました。しかしながら時代も変わりただ仕事をこなすだけでは利益を生み成長することが難しくなってきました。そこで内部的に事業計画などを立て進めてきておりましたが、事業計画について客観的にアドバイスいただけるものと期待したことがきっかけになります。

また、私自身も社長就任して3年目で事業戦略を学ぶ機会として活用したいという思いがありました。

策定に取り組んでみて

弊社の経済的環境や特長などを改めて認識する機会となり、幹部社員と情報共有する場も増えてきました。またそれぞれに役割を持たせることで目標に向かって事業を進めやすい環境にもなりました。以前は仕事を無計画で進めていた部分もありましたが、今回の様に事業戦略を立て進めることで、幹部社員も徐々に理解を示すなど互いのベクトルを合わせる良い機会となりました。

実行後の変化や効果、感想など

1年目を経過し2年目に入ったところですが、若手社員が特に目標に対し意欲をもって取り組むようになりました。また各部門から、コストダウンなど事業戦略に沿った提案が増えるなどの効果がありました。

また、事業戦略の中で弊社の強みや弱みを幹部社員と認識することで、改善についても進めやすくなりました。営業担当者も社内の特長をPR出来るようになり受注にしてもミスマッチが減り新規開拓に?げることができました。



高知県高知市布師田3981-5
TEL.088-845-1122
FAX.088-845-0800
代表取締役 宮田 稔久
代表取締役 宮田 稔久

株式会社西宮産業

次のステージに進むために!!

(H29.9策定)

取り組むきっかけ

3年前から経営革新計画に取り組み、ここ数年で大幅に業績を伸ばすことが出来ましたが、まだまだ中身が付いてきていないと感じていました。この状況を何とかしたいと悩んでいた時に事業戦略の話を聞き、次のステージに進むため以前より考えていた社員のボトムアップと合わせ、次世代の人材育成にも繋がるのではと考え取り組んでみることにしました。

策定に取り組んでみて

当初、作成メンバーを工場スタッフ中心に構成しましたが思うように進まず途中であきらめかけました。しかし、これも今後取り組もうとしている新商品の開発や、現在抱えている問題点の見える化など役員以下社員のためにもなると考え、一部のメンバーを変更し、再スタートを切ることで、やや期間を要しましたがメンバー全員の意見が集約されたものが出来たと思います。

実行後の変化や効果、感想など

今まで経営者だけの頭にあった構想を社員と共に作り上げたことで、お互い認識に差があった事を感じ、何を優先的に取り組むかについて話をしていく中で、距離感を縮めることも出来てきたと感じております。

また、解決すべき課題や取り組みの優先順位を考えるなかで、経営者自らも変わらなければいけないと気づけたことが、この事業戦略に取り組んだ最大の効果だと思います。



高知県高知市一宮中町1丁目1-11
TEL.088-856-5070
FAX.088-856-5090
代表取締役社長 森澤 美智代表取締役社長 森澤 美智

株式会社モリサ

モリサブランデイングの確立を目指す。

(H29.2策定)

取り組むきっかけ

弊社は土佐和紙の企画、製造、販売をしているメーカーです。

主に包装資材として和洋菓子の敷紙、掛け紙、和紙袋などを中心に様々な贈り物の付加価値をあげる和紙包材を製造しています。

平成28年7月に今後5ヵ年の目標数字、事業計画を作成した直後、産業振興センター様より事業戦略策定のご支援をしていただけるというお話をいただきました。弊社で作成した計画を第三者の目で客観的に見て頂き、ご指導頂けるチャンスと思い、すぐに策定に取り組みました。

策定に取り組んでみて

社長以下5名の各部署のリーダーと産業振興センター様、専門家の方々と共に事業戦略シートを月一の打ち合わせ、計6回で作成致しました。

解決すべき課題や取り組みの見える化、明確化が部署ごとに出来、次に打つ手の第一歩に繋がりました。

実行後の変化や効果、感想など

事業戦略にも位置付けている社員教育の一環で、全社員で大阪の鉄工所の3S活動を見学し、講習を受けました。その後、講習の内容を参考に、社内の大掃除、不要品の破棄、3Sの指針の設定を行い、現在は、月2回、全員で1ヶ所に集まり清掃活動を実施しています。その効果として、作業効率が改善しただけでなく、社員同士のコミュニケーションの時間にもなったことで、協調性も生まれてきているように思います。

これからも引き続き5年後の着地点に向けて取組むべき課題を着々と実行して行きたいと思います。


高知県土佐市高岡町丙570番地2
TEL.088-852-1177
FAX.088-852-6622

よくあるご質問

当社は特定企業の下請け加工が主でほぼ95%がその企業からの受注で成り立っています。したがって、当社の経営はその発注企業の生産計画によって決まります。このような場合でも「事業戦略」を策定する意味があるのでしょうか?

もちろん意味があります。このまま下請けが中心ですと、その特定企業が傾くとあなたの会社はもっと傾いてしまいます。つまり、存続できなくなる可能性が高くなります。また、なぜずっと特定企業から受注が出来ているのでしょうか。その技術はほかにいかせないでしょうか。それらを考えていくのが、「事業戦略」の策定の一つです。

当社は受託事業が多く、ユーザーのユーザー、最終ユーザーのニーズや動向がわかりません。どうすればよいですか?

受託元の企業を調べたことがありますか。その企業の顧客を探っていければ、最終ユーザーが見えてきます。見えてきた先がどういったニーズがありそうか、まずは考えてみるだけでも動向が分かってきます。

強みを細分化するとは具体的にどうすればよいですか?

あなたの会社の本質的な良いところを、沢山かつ細かく列挙して下さい。

強みを機会にぶつけるとはどういうことですか?

沢山あるはずのあなたの会社の良いところを、タイミング良くあなたの会社の技術や製品・サービスを欲しがっているところ(市場、顧客)に提供することです。

着地点の目標は数値目標でしょうか、それとも状態の目標でしょうか?

数値的な目標を立てられればベストですが、難しければ最初は状態の目標から立てて下さい。

KPIとして何を指標とすれば良いかわかりません。

あなたの会社に対して、顧客から言われたことは何ですか。例えば、納期を守る割合、不良品発生率など、そういったすぐに計れることから始めて下さい。

1年目の取組課題の項目は、経営・財務、企画…ではなく、社長、専務…のように個人の割付でも良いのでしょうか?

もちろん、構いません。

きわめて少人数の事業所ではどう課題を設定すれば良いでしょうか?

個人単位での課題設定で構いません。経営・財務、企画などの部署を分解すると最後は個人になり、これが業績と連動して報酬に結びつければ、「事業戦略」が人事考課にもつながります。「事業戦略」に沿って事業、それを動かす個人が同じ方向でつながっているべきです。

営業部と製造部の連携がうまく取れません。どうすれば良いでしょうか?

共通の目標を掲げ、それをどう実現するか、両者で考えるように仕向けて下さい。片方だけでは達成できないはずで、目標に向けた情報共有が必要なはずです。同じ目標に向かう意識付けが重要です。

技術の承継がうまくいっていません。「事業戦略」策定の中で、どういう視点で盛り込んでいけば良いでしょうか?

学習と成長の視点において、いつまでに誰が誰に知識や経験を伝えていくのかを明確にして下さい。それらも取り組むべき課題です。

人材難で、生産性を向上させる必要がありますが、業務をどのようにすれば良いのでしょうか?

その業務はECRSのEliminate(なくせないか?)、Combine(一緒にできないか?)、Rearrange(順序を変更できないか?)、Simplify(簡素化できないか?)を考えて、効率化してみて下さい。

働き方改革と言われますが、何をすれば良いのでしょうか?

単純に残業を減らすと言っても、生産性を上げなくては生産量が減るだけですね。なので、業務を洗い出してECRSで効率化させた上で、従業員で出来ている方を探し出し、それを真似してみて下さい。また、労働条件や雇用環境等、魅力ある業務・職場づくりも考えましょう。